度忘れ

先週から四旬節に入った。
例年だと水曜日のミサで、頭の上にパラパラとオリーブの灰を降りかけられ
「改悛して福音を信ぜよ」
との言葉を司祭から受けることで
「は!頑張りまっす!」
と、気合が入るのだけど、先週は仕事が忙しく、その灰の水曜日のミサに参加することができなかった。
あかんなー。


その仕事と言うのが食品関係の通訳だったのだけど、期間中、頻繁に使用した単語で、イタリア語から日本語にするときにどうしても度忘れして出てこないものがあった。

それがまぁ、奥さん、なんだと思います?

なんと、とうもろこしなんですよ。

「とうもろこし」はイタリア語では「mais」とか「granoturco」と言う。
私が住んでる辺りでは大変に栽培が盛んな穀物で、その粉を餅状にしたポレンタは、主食としてもよく食卓に上る。つまり日常よく接する言葉だ。

なのに、もっと非日常的で全然使わない「軸受け」とか「チェーンの交換」「梱包」「通関」「ギアボックス」とかが何の問題もなく口からスラスラ出てくるのに比べ、日頃よくつきあいのある「とうもろこし」だけは出てこない。
「うぅっ」っと詰まってしまってしばし無言...という状態が少なくとも1日に3度はあって、ほんとに困った。

また、この度忘れが起こったのは「伊→和」のときだけで、「とうもろこし→mais」と「和→伊」だと、言葉がするりとあふれ出していた、というのもわけがわからん。


なんなのだ、私の脳。
かち割って見れんものか。